DX
DXの取り組み
だれもがスピーディで正確に。
だれもがクリエイティブに。
一人前の職人になるまでには何年も必要と言われます。たしかに、経験と技術の積み上げは大切です。
しかし、この変化の激しい時代では、フットワーク軽く対応しながら、品質を担保し、クリエイティブであり続けることが求められていると私たちは考えています。
モノづくりは、職人だけの「閉ざされた世界」であってはならない。だからこそ、DXの力でだれもがその素晴らしさに触れ、関われるようにしたい。それが、永井製作所が大切にしているDXの考え方です。
クリエイティブな環境
一人ひとりの小さなアイデアの重なりが、一人では思いつけないワクワクするものへと変貌します。ただ、そのためには、活発なディスカッションを誘発する環境がなによりも大切。永井製作所では、クリエイティブな執務環境を整備しています。
瞬時に理解できる工程管理
工場のあちこちにある大型ディスプレイ。そこに映し出されているものを見れば、瞬時に現状の工程が分かります。 今なにをすべきか、次になにをすべきか。コミュニケーションミスは減り、正確性とスピードが飛躍的に向上しました。
10年の経験を1秒に短縮する3D設計
2D図面を「ひと目」で読み解くには、10年近くの歳月が必要とも言われています。しかし、3Dであればどうでしょう。
未経験者でも、その形状を瞬時に理解できます。経験をDXで補完する。チームで取り組む私たちだからこそ考えた施策です。
1.ビジョン・ビジネスモデル
企業理念
【本質の追求】
至誠一貫・未来志向
経営ビジョン
1) 社会へ貢献する事業で、持続的な企業成長を果たす。
2) デジタル・最新テクノロジーの活用で、誰でもできる金型づくりの生産体制を完成する。
3) 全社員の自発的な行動で、既成概念を打ち破る未来のものづくりに挑戦し続ける。
ビジネスモデル
【これまで】従来分野・価格競争製品×職人の勘と経験
【これから】社会貢献・新分野の高難易度製品×デジタル・未経験者
ビジネスプロセス
【これまで】属人的・暗黙知・非共有・非明文化
【これから】データ化・ワークフローの進捗状況の見える化・データベース化
2.DX戦略
2-1.戦略
基本戦略
- ①未経験者の新鮮で自然な視点から生まれる改善提案をデジタルで具現化
- ②デジタルで楽を得る実感を共有し全社員の自発的な行動を促進
戦術
- ①3K・6Kの改善
- ②新3K(給与・休暇・希望)の目標化
- ③デジタル化に向けた5Sの徹底
- ④ワークフローの見える化
- ⑤最新のハードウェア・ソフトウェアでのナレッジのデータ化と共有化
2-2.組織づくり・人材・企業文化に関する方策
継続的な人材の確保・育成に向けた計画の策定
- ・DX推進に向けて必要なスキルを明確化し、人材育成計画において段階的な目標と達成時の処遇を設定する。
- ・継続的な人材の確保は、当社の所在する群馬県邑楽郡邑楽町の地域特性を考慮し、未経験者でもデジタルで楽しく・簡単にできる新たなものづくりの仕組みを構築する。
- ・働きやすい環境づくりとやりがいの持てる社会的貢献度の高い仕事で事業化する。
経営者が自らDXを推進する姿勢、必要な体制の構築
- ・DX推進を目的として、各部門のリーダで形成する「業務改善チーム」を設立し、DX推進の必要な体制が構築する。
- ・DX推進担当の責任者は、専務取締役が務める。
- ・チームメンバは、各部門のリーダとする。
- ・毎月1回以上の運営会議を開催する。
- ・原則として運営会議には議題に係る専門家を同席させ、必要に応じて助言を得る。
- ・経営トップは、社内だけでなく社外に対して、DXの取組の情報発信に努める。
全社員のDX推進意識、行動指針
- ・経営者が自ら、積極的なDX推進の強い意志表示を行う。
- ・全社員は、自身の仕事のデジタル技術による改善を自分事として捉え、自発的な行動でDX推進に取り組む。
- ・既成概念を打ち破る未来のものづくりに挑戦し続ける。
デジタルに関する知識を身につけた社員が活躍できる人材配置の仕組み
- ・人材育成計画において、人材に必要なスキル目標を定、その達成度合いで処遇が改善され、活躍の場が拡がる仕組みが構築する。
- ・全社員に対してデジタル教育の時間を設け、全社員がデジタル技術を理解するための勉強会の開催や、それを使いこなすためのシステム、情報セキュリティに関する知識を得る。
- ・幅広い多様な人材の獲得と活躍を目指すため、デジタル技術を活用したリモートワークやフレックスタイムでの就労を推奨する。
- ・従来の対面・同期型の必要がない業務以外は、非対面・非同期型でのビジネススタイルを可能とする労働環境を整備する。
- ・本社工場と離れたクリエイティブスペースを活用し、デジタル人材による創造的作業を具現化する仕組みを構築する。
2-3.ITシステム・デジタル技術活用環境の整備に関する方策
既存のITシステムの効果の経営者自らの検証
- ・経営トップは、次の点を評価項目として、既存システムの効果の検証を自ら行う。
- ①データを、必要な時に、部門を超えて、全社最適で活用できる。
- ➁ビジョンの実現に向けた変革に対して、ITシステム及びITシステム部門・担当者が迅速かつ的確に対応できる。
- ③ITシステム担当者だけではなく、業務に精通している担当者がしっかりとオーナーシップをもってプロジェクトに参画している。
DX戦略の推進に向けたロードマップの策定
- ・DX戦略の推進に向けて、事業計画は、成長市場の仕事獲得に向けたハード・ソフトの導入のロードマップを策定する。
- ・ワークフロー・データフロー分析とサイバーセキュリティ対策に基づき策定された「DX戦略策定とロードマップ」において、デジタル投資やデジタル人材の中長期的な投資計画を策定する。
3.成果と重要な成果指標
DXの成果の社内・社外への発信
- ・社内に対しては、マネジメントレビューにて、主に役員間での自社の取り組み成果の共有化と自己評価を実施する。
- ・従業員に対しては、朝礼や月次の情報共有の場を設け、取組の成果と今後の方針の発表を行い、自社の取り組み成果の共有化と自己評価を実施する。
- ・顧客に対しては、会社見学会を開催し、当社のDX推進の取組の成果や今後の活動方針について意見交換する機会を設ける。
- ・外部からの工場見学の要望に積極的に対応し、社外への成果の発信に努める。
成果目標(中長期目標)
- ・3年後(2026年):3次元CADによる「完全3D設計化」
- ・5年後(2028年):独自の生産管理システムによる「業務の完全見える化」
成果指標(5年後)
- ・売上高:1.5倍
- ・従業員:20人
- ・付加価値額:1.5倍
- ・未経験者の戦力化(自ら状況を判断し能動的に業務を行うことができる水準):0.5年
- ・請負能力(年間):300型
- ・外部発表:10件
4.ガバナンスシステム
DXの成果の社内・社外への発信
- ・経営者が自ら社内及び社外に対して、HP、セミナー、講演会、新聞、業界紙及びその他の公表の場や、年々増加する自社の見学受入にて、DX推進に向けたメッセージを発信する。
- ・地域の支援機関(群馬県DX推進ラボ、ぐんまDX推進コミュニティ、群馬県産業支援機構、邑楽町商工会、その他の関係機関)と連携し、一体となってDXによる変革をリードする。
ITシステム開発の主体性(ITベンダーへの丸投げ回避)
- ・地域の支援機関(ぐんまDX推進コミュニティ等)と連携し、共同開発の体制を取ることで小規模事業者の人材・人手不足の弱点を補い、丸投げではないシステム開発を行う。
- ・デジタル技術に精通した専門家と連携し、当社の強みを活かすデジタルの仕組みづくりを検討する。
- ・仕組みを具現化する合理的かつ効果的な要件定義がなされた上でSIerにシステム製作を委託する。
セキュリティ・プライバシー対策とその開示
- ・DX推進におけるセキュリティ・プライバシー対策は、当該分野の専門家(特定非営利活動法人ITコーディネータぐんま(ITCぐんま)等)と連携し、最先端のセキュリティを確保する自社のセキュリティシステムを構築する。
- ・当該分野の専門家により、従業員への教育訓練を定期的に実施し、ITスキル全般とセキュリティ対策について教育訓練を実施する。
- ・BCPを策定し、情報セキュリティのリスクマネジメントを確実に実施する。
1. ビジョン・ビジネスモデル